亜鉛はたんぱく質の合成や遺伝子情報を伝えるDNAの転写に関わります。
不足すると味覚障害が引き起こされることもあります。
カキ、タラコ、ウナギなどに含まれます。
元素記号
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Zn
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欠乏症
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味覚、嗅覚の低下、成育、生殖機能の低下
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過剰症
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亜鉛は銅との拮抗作用があり、長期にわたり摂りすぎると、銅の吸収障害で銅欠乏症貧血が起こります
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推奨量
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男性 11〜12r/日 女性 9〜10r/日
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亜鉛は遺伝子情報を伝える
味覚を正常に保ち、新陳代謝を高め、成長を促します。
亜鉛は成人の体内に、2グラムと微量ですが、骨、皮膚、肝臓、すい臓、前立腺に存在します。
生体内での200種類以上の酵素反応に補助因子として働きます。
遺伝子情報の伝達やたんぱく質の合成に関わる重要な働きがあります。
このため、細胞の形成や新陳代謝、成長に欠かせないミネラルです。
血糖値を調節するインスリンの合成、糖代謝、細胞の酸化を防ぎ免疫力の維持向上に役立っています。
生殖機能の維持にも重要で、精子の形成、女性ホルモンの分泌を活性化する働きがあります。
味蕾の新陳代謝を維持
亜鉛には味覚を正常に保つ働きがあります。
人は舌の表面にある味蕾で味を感じます。
味蕾細胞は新陳代謝が活発で新しい細胞の形成に亜鉛は不可欠です。
亜鉛不足が続くと味覚異常を引き起こします。
亜鉛は十二指腸、回腸で吸収されますが、過剰な食物繊維、シュウ酸の摂取で吸収が阻害されます。
亜鉛欠乏症
欠乏することは稀です。
加工食品を摂りすぎると不足しやすくなります。
味覚障害や皮膚炎の症状が現れることがあります。
亜鉛過剰症
長期にわたり摂りすぎると、銅の吸収障害が生じ銅欠乏症貧血が起こります。
上手な摂り方
動物性たんぱく質は亜鉛の吸収率を上げます。
クエン酸やビタミンCと一緒に摂ると、亜鉛の吸収が促進されます。
亜鉛を多く含む食品
一食当たりの含有量(r)
カキ 100g
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13.2
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タラコ 40g
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1.2
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ウナギかば焼き 100g
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2.7
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牛肩ロース 100g
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4.6
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納豆 50g
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1.0
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